式の使用例

 Access では、演算コントロール、クエリとフィルタ抽出条件、既定値、入力規則、およびマクロ条件の作成など、多数の操作において式を使用します。
 を簡単に作成するには、作成する式に類似した式の使用例を見つけ、それを修正する方法が最も容易です。

演算コントロール:演算結果を表示するコントロール。フォーム、レポート、またはデータ アクセス ページで使用します。演算結果は、式の値が変わるたびに再計算されます。

:算術演算子または論理的演算子、定数、リテラル値、関数、フィールド名、コントロール、およびプロパティの組み合わせ。これにより、1 つの値を評価します。式は、計算、文字列の処理、データのテストなどに使用できます。

フォーム、レポート、またはデータアクセス ページでの式の使用例
 ・日付計算の例
 ・テキスト値の操作例
 ・算術演算の操作例
 ・条件付き式の使用例
 ・集計関数と定義域集計関数の例
  ・・集計関数を使用する式の例
  ・・定義域集計関数を使用する式の例
クエリとフィルタでの式の使用例
 ・レコードを取得するために使用する抽出条件の例
  ・・値の範囲(>、<、>=、<=、<>、または Between...And)
  ・・一致しない値(Not)
  ・・リスト内の値(In)
  ・・テキスト、部分、および一致する値
  ・・フィールド値の一部(Like)
  ・・日付
  ・・空白のフィールドの値(Null 値または長さ 0 の文字列)
  ・・定義域集計関数の結果
  ・・抽出条件としてサブクエリを実行した結果
 ・演算フィールドでの式の使用例
  ・・テキスト値を操作する
  ・・算術演算を実行する
  ・・日付の操作と計算を行う
  ・・SQLと定義域集計関数を使用する
  ・・Null値を使用する
  ・・サブクエリを使用する
 ・更新クエリでの式の例
 ・SQLステートメントの式の例
フィールドの既定値の例
マクロ条件の例

フォーム、レポート、またはデータアクセス ページでの式の使用例


日付計算の例

 次の表は、フォーム、レポート、およびデータアクセス ページの演算コントロールで使用する式の例の一覧です。

データ アクセス ページ : Access で発行する Web ページ。データベースに接続して使用します。データ アクセス ページでは、データベースに格納されたデータを表示、追加、編集、および操作できます。データアクセス ページには、Excel などのほかのソースのデータを含めることもできます。

説明

=Date()

Date 関数を使用して、現在の日付を mm-dd-yy の形式で表示します。mm は月 (1 から 12)、dd は日 (1 から 31)、そして yy は年 (1980 から 2099) の最後の 2 桁を示します。

=Format(Now(), "ww")

Format 関数を使用して、現在の日付が年の何週目に当たるかを表示します。ww は 1 から 53 までの数です。

=DatePart("yyyy", [受注日])

DatePart 関数を使用して、[受注日] フィールドの値を西暦の 4 桁で表示します。

=DateAdd("y", -10, [契約日])

DateAdd 関数を使用して、[契約日] フィールドの値の 10 日前の日付を表示します。

=DateDiff("d", [受注日], [出荷日])

DateDiff 関数を使用して、[受注日] および [出荷日] フィールドの値の差の日数を表示します。


 メモ

データ定義:基になるテーブルやクエリのフィールド、およびデータ アクセス ページのレコード ソースを構成する式です。


テキスト値の操作例

 次の表は、フォーム、レポート、およびデータアクセス ページ演算コントロールで使用する式の例の一覧です。

説明

="N/A"

N/A を表示します。.

=[姓]&" "&[名]

スペースで区切った [姓] および [名] フィールドの値を表示します。

=Left([商品名], 1)

Left 関数を使用して、[商品名] フィールドの値の最初の文字を表示します。

=Right([電話番号], 2)

Right 関数を使用して、[電話番号] フィールドの値の最後の 2 文字を表示します。

=Trim([住所])

Trim 関数を使用して、[住所] フィールドの値を表示し、先頭のスペースや末尾のスペースを削除します。

=IIf(IsNull([都道府県]),[住所]&" "& [郵便番号],[住所]&" "&[都道府県]&" "& [郵便番号])

IIf 関数を使用して、[都道府県] が Null値の場合は、スペースで区切った [郵便番号] および [住所] フィールドの値を表示します。その他の場合には、スペースで区切った、[郵便番号]、[都道府県]、および [住所] フィールドの値を表示します。


Null : データが存在しないこと、またはデータが不定であることを示すために、フィールドに入力したり式およびクエリで使用する値。Visual Basic の Null キーワードは Null 値を表します。主キー フィールドなど、Null 値を格納できないフィールドもあります。

メモ  



算術演算の操作例

 次の表は、フォーム、レポート、およびデータアクセス ページの演算コントロールで使用する式の例の一覧です。

説明

=[小計] + [運送料]

[小計] および [運送料] フィールドの値の合計

=[締切日] - [出荷日]

[締切日] および [出荷日] フィールドの値の差

=[単価] * 1.06

[単価] フィールドの値と 1.06 の積 (単価の値の 6% 増し)

=[数量] * [単価]

[数量] および [単価] フィールドの値の積

=[四半期売上] / [社員数]

[四半期売上] および [社員数] フィールドの値の商

メモ  

=Msodsc.Nz([小計]) + Msodsc.Nz([運送料])


条件付き式の使用例

 次の表は、フォーム、レポート、およびデータアクセス ページの演算コントロールで使用する式の例の一覧です。

説明

=IIf([確認] = "Yes", "受注は確認されました", "受注は確認できません")

[確認] フィールドの値が [Yes] の場合は "受注は確認されました。"、その他の場合は "受注は確認できません。" というメッセージを表示します。

=IIf(IsNull([都道府県])," ", [都道府県])

[都道府県] フィールドの値が Null値の場合は空白を、その他の場合は [都道府県] フィールドの値を表示します。

=IIf(IsNull([都道府県]),[住所]&" "& [郵便番号], [住所]&" "&[都道府県]&" " &[郵便番号])

[都道府県] が Null 値の場合は、スペースで区切った [郵便番号] および [住所] フィールドの値を表示します。その他の場合には、スペースで区切った、[郵便番号]、[都道府県]、および [住所] フィールドの値を表示します。

=IIf(IsNull([締切日] - [出荷日]), "日付を確認してください。", [締切日] - [出荷日])

[締切日] から [出荷日] を引いた結果が Null 値の場合は、"日付を確認してください。" というメッセージを、その他の場合は [締切日] および [出荷日] フィールドの値の差を表示します。

メモ  


集計関数と定義域集計関数の例

メモ   データ アクセス ページでは集計関数および定義域集計関数は利用できません。また、定義域集計関数については、Microsoft Access project (.adp)でも使用できません。


Access プロジェクト : Microsoft SQL Server データベースに接続し、クライアント/サーバーアプリケーションの作成に使用する Access ファイル。プロジェクト ファイルには、データやデータ定義を基にしたオブジェクト、つまりテーブルやビューなどは含まれません。

集計関数を使用する式の例


説明

=Avg([運送料])

Avg 関数を使用して、[運送料] コントロールの値の平均値を表示します。

=Count([受注コード])

Count 関数を使用して、[受注コード] コントロールのレコードの数を表示します。

=Sum([売上高])

Sum 関数を使用して、[売上高] コントロールの値の合計を表示します。

=Sum([数量] * [単価])

Sum 関数を使用して、[数量] と [単価] コントロールの値の積の合計を表示します。

=[売上高]/Sum([売上高])*100

[売上高] コントロールの値を [売上高] コントロールのすべての値の合計で割って得られる売上高の割合をパーセントで表示します。

メモ   コントロールの "Format/書式" プロパティに [Percent/パーセント] を設定した場合は、*100 は必要ありません。


定義域集計関数を使用する式の例


説明

=DLookup("[担当者名]", "[仕入先]", "[仕入先コード] = Forms![仕入先コード]")

DLookup 関数を使用して、テーブルの [仕入先コード] フィールドの値が、アクティブ フォームの [仕入先コード] コントロールの値と一致するとき、仕入先テーブルの [担当者名] フィールドの値を表示します。

=DLookup("[担当者名]", "[仕入先]", "[仕入先コード] = Forms![新仕入先]![仕入先コード]")

DLookup 関数を使用して、テーブルの [仕入先コード] フィールドの値が、[新仕入先] フォームの [仕入先コード] コントロールの値と一致する場合に [仕入先] テーブルの [担当者] フィールドの値を表示します。

=DSum("[受注総額]", "[受注]", "[得意先コード] = 7"")

DSum 関数を使用して、[得意先コード] が 7 の場合に [受注] テーブルの [受注総額] フィールドの値の合計を表示します。


メモ  


クエリとフィルタでの式の使用例


レコードを取得するために使用する抽出条件の例


値の範囲 (>、<、>=、<=、<>、または Between...And)

結果

> 234

[数量] フィールドでは、234 よりも大きい数値

< 1200.45

[単価] フィールドでは、1,200.45 よりも小さい数値

>= "Callahan"

[氏名] フィールドでは、Callahan からアルファベットの最後までのすべての名前

Between #2/2/1999# And #12/1/1999#

[受注日] フィールドでは、2-Feb-99 から 1-Dec-99 までの日付 (ANSI-89)

Between '2/2/1999' And '12/1/1999'

[受注日] フィールドでは、2-Feb-99 から 1-Dec-99 までの日付 (ANSI-92)


一致しない値(Not)

結果

Not "埼玉県"

[出荷先都道府県] フィールドでは、埼玉県以外の都道府県に出荷される受注品

Not 2

[ID] フィールドでは、ID が 2 でない社員

Not T*

[氏名] フィールドでは、"T" から始まらない名前の社員 (ANSI-89)

Not T%

[氏名] フィールドでは、"T" から始まらない名前の社員 (ANSI-92)


リスト内の値(In)

結果

In("佐賀県", "愛知県")

[出荷先都道府県] フィールドでは、佐賀県または愛知県に出荷される受注品

In(埼玉県, 茨城県, 栃木県)

[都道府県名] フィールドでは、埼玉県または茨城県または栃木県に住んでいる社員


テキスト、部分、および一致する値

結果

"北海道"

[出荷先都道府県] フィールドでは、北海道に出荷される受注品

"北海道" Or "福岡県"

[出荷先都道府県] フィールドでは、北海道または福岡県に出荷される受注品

>="N"

[得意先名] フィールドでは、社名が "ハ" から "ワ" の間にある会社に出荷される受注品

Like "山*"

[出荷先名] フィールドでは、社名が "山" から始まる会社に出荷される受注品 (ANSI-89)

Like "シ%"

[出荷先名] フィールドでは、社名が "シ" から始まる会社に出荷される受注品 (ANSI-92)

Right([受注コード], 2) = "99"

[受注コード] フィールドでは、ID 値の末尾が 99 である受注

Len([得意先名]) > Val(30)


Len([得意先名])>30 とすると、30が文字データになって、比較できません。
違和感が有りますが、Val が必要です。
Access 2007では、修正されています。

[得意先名] フィールドでは、社名が 31 文字以上の得意先に関する受注


フィールド値の一部(Like)

結果

Like "山*"

[出荷先名] フィールドでは、社名が "山" から始まる会社に出荷される受注品 (ANSI-89)

Like "シ%"

[出荷先名] フィールドでは、社名が "シ" から始まる会社に出荷される受注品 (ANSI-92)

Like "*会社"

[出荷先名] フィールドでは、社名の末尾が "会社" である得意先に出荷される受注品 (ANSI-89)

Like "%会社"

[出荷先名] フィールドでは、社名の末尾が "会社" である得意先に出荷される受注品 (ANSI-92)

Like "[ア-サ]*"

[出荷先名] フィールドでは、社名が "ア" から "サ" の文字で始まる会社に出荷される受注品 (ANSI-89)

Like "[ア-サ]%"

[出荷先名] フィールドでは、社名が "ア" から "サ" の文字で始まる会社に出荷される受注品 (ANSI-92)

Like "*株式*"

[出荷先名] フィールドでは、社名に "株式" という文字列が含まれる会社に出荷される受注品 (ANSI-89)

Like "%株式%"

[出荷先名] フィールドでは、社名に "株式" という文字列が含まれる会社に出荷される受注品 (ANSI-92)

Like "株式会社?"

[出荷先名] フィールドでは、社名の先頭 4 文字が "株式会社" で始まる会社に出荷される受注品 (ANSI-89)

Like "株式会社_"

[出荷先名] フィールドでは、社名の先頭 4 文字が "株式会社" で始まる会社に出荷される受注品 (ANSI-92)


日付

結果

#2/2/2000#

[発送日] フィールドでは、2000 年 2 月 2 日に出荷された受注品 (ANSI-89)

'2/2/2000'  

[発送日] フィールドでは、2000 年 2 月 2 日に出荷された受注品 (ANSI-92)

Date()

[締切日] フィールドでは、当日の受注

Between Date( ) And DateAdd("M", 3, Date( ))

[締切日] フィールドでは、当日から 3 か月の期間に請求される受注

< Date( ) - 30

[受注日] フィールドでは、受注後 31 日以上経過した受注

Year([受注日]) = 1999

[受注日] フィールドでは、受注日が 1999 年の受注

DatePart("q", [受注日]) = 4

[受注日] フィールドでは、第 4 四半期に該当する受注

DateSerial(Year ([受注日]), Month([受注日]) + 1, 1) - 1

[受注日] フィールドでは、毎月の月末に該当する受注

Year([受注日]) = Year(Now()) And  Month([受注日]) = Month(Now())

[受注日] フィールドでは、今年の今月分の受注


空白のフィールドの値(Null 値または長さ 0 の文字列)

結果

Is Null

[都道府県] フィールドでは、[都道府県] フィールドが Null (空白) の得意先の受注

Is Not Null

[都道府県] フィールドでは、[都道府県] フィールドに値が含まれている得意先の受注

""

[ファクシミリ] フィールドでは、ファクシミリを設置していない得意先 ([ファクシミリ] フィールドが Null (空白) 値ではなく長さ 0 の文字列
(長さ 0 の文字列 : 文字を 1 つも含まない文字列。長さ 0 の文字列を使うと、意図的にフィールドに値がないようにしていることを示すことができます。長さ 0 の文字列を入力するには、スペースを含めずに二重引用符を二度続けて ("") 入力します。)) の受注


定義域集計関数の結果

結果

> (DStDev("[運送料]", "受注") + DAvg("[運送料]", "受注"))

[運送料] フィールドでは、運送料の標準偏差と平均を足した値よりも運送料が上回るすべての受注

>DAvg("[数量]", "受注明細")

[数量] フィールドでは、平均受注数量を上回る商品


抽出条件としてサブクエリを実行した結果

結果

(SELECT [単価] FROM [商品] WHERE [商品名] = "シロップ")

[単価] フィールドでは、商品の"シロップ" と同じ価格の商品

> (SELECT AVG([単価]) FROM [商品])

[単価] フィールドでは、単価が平均より高い商品

> ALL (SELECT [給料] FROM [社員] WHERE ([役職] LIKE "*部課長*") OR ([役職] LIKE "*役員*"))

[給料] フィールドでは、"部課長" または "役員" の役職を持つ社員よりも給料が高いすべての営業担当社員の給料

> ALL (SELECT AVG([単価] * [数量]) FROM [受注明細])

受注合計 : [単価]*[数量] 演算フィールドでは、合計額が平均よりも多い受注


演算フィールド : クエリで定義するフィールド。保存されているデータではなく式の演算結果を表示します。値は、式の値が変更されるたびに再計算されます。


演算フィールドでの式の使用例


テキスト値を操作する

結果

所属 : [支社] & " " & [部署]

[支社] フィールドと [部署] フィールドの値を結合した値 (間にスペースが挿入) が [所属] フィールドに表示されます。

Address2: [住所1] & " " & [都道府県] & " " & [郵便番号]

[郵便番号] フィールド、[都道府県] フィールド、[住所] フィールドの各値を結合した値 (間にスペースが挿入) が [現住所] フィールドに表示されます。

製品名先頭文字 : Left([製品名], 1)

[製品名] フィールドの値の先頭文字が [製品名先頭文字] フィールドに表示されます。

種類コード : Right([資産コード], 2)

[資産コード] フィールドの値の末尾の 2 文字が [種類コード] フィールドに表示されます。

地域コード : Mid([電話], 2, 3)

[電話] フィールドの値の 2 文字目からの 2 文字が [地域コード] フィールドに表示されます。


算術演算を実行する

結果

特急運賃 : [運送料] * 1.1

運送料金に 10% を加えた値が [特急運賃] フィールドに表示されます。

受注金額 : [数量] * [単価]

[数量] フィールドと [単価] フィールドの値の積が [受注金額] フィールドに表示されます。

リードタイム : [要求日] - [発送日]

[要求日] フィールドと [発送日] フィールドの値の差が [リードタイム] フィールドに表示されます。

総在庫数 : [在庫数] + [発注数]

[在庫数] フィールドと [発注数] フィールドの値の和が [総在庫数] フィールドに表示されます。

運送料の割合 : Sum([運送料]) / Sum([小計]) * 100

小計の合計値に対する運送料の割合、つまり [運送料] フィールドの合計値を [小計] フィールドの合計値で割った値が、[運送料の割合] フィールドに表示されます。デザイン グリッドに [集計] セルが表示されており、このフィールドの [集計] セルに "演算" を設定する必要があります。

このフィールドの "Format/書式" プロパティに [Percent/パーセント] を設定している場合は、"*100" を省略してください。

総数 : Nz([在庫数], 0) + Nz([発注数], 0)

すべての在庫数と発注数の合計が [総数] フィールドに表示されます。

式の中に算術演算子 (+、-、*、/) を使用している場合、式で使用しているフィールドの 1 つの値が Null 値のときは、式全体の結果は Null 値になります。式に使用した 1 つのフィールドのレコードの一部が Null 値となった場合は、Nz 関数を使って Null 値をゼロ (0) に変換することができます。


日付の操作と計算を行う

結果

ラグタイム : DateDiff("d", [受注日], [発送日])

受注日から発送日までの日数が [ラグタイム] フィールドに表示されます。

採用年 : DatePart("yyyy", [採用日])

各社員の採用された年が [採用年] フィールドに表示されます。

月番号 : DatePart("M",  [受注日])

月の番号を [月番号] フィールドに表示します。

前回期日 : Date( ) - 30

現在から 30 日前の日付が [前回期日] フィールドに表示されます。


SQLと定義域集計関数を使用する

結果

Count(*)

Count関数を使用して、クエリ内のレコード数を計算します。空白 (Null 値フィールドを含むレコードも対象になります。

運送料の割合 : Sum([運送料]) / Sum([小計]) * 100

小計の合計値に対する運送料の割合、つまり [運送料] フィールドの合計値を [小計] フィールドの合計値で割った値が、[運送料の割合] フィールドに表示されます。

デザイン グリッドに [集計] セルが表示されており、このフィールドの [集計] セルに "演算" を設定する必要があります。

このフィールドの "Format/書式" プロパティに [Percent/パーセント] を設定している場合は、"*100" を省略してください。

平均運送料 : DAvg("[運送料]", "[受注]")

すべての受注に関する平均運送料を [平均運送料] フィールドに表示します。


Null値を使用する

結果

現在の位置 : IIf(IsNull([都道府県]), " ", [都道府県])

[都道府県] フィールドが Null 値の場合は、[現在の位置] フィールドに空の文字列が表示されます。Null 値以外の場合は、[都道府県] フィールドの内容が表示されます。

リードタイム : IIf(IsNull([要求日] - [発送日]), "欠落している日がないか確認", [要求日] - [発送日])

[要求日] フィールドと [発送日] フィールドの値のいずれかが Null 値の場合は、[リードタイム] フィールドに "欠落している日がないか確認" というメッセージが表示されます。Null 値以外の場合は、その差が表示されます。

半期売上高 : Nz([第1四半期売上高], 0) + Nz([第2四半期売上高], 0)

[第1四半期売上高] フィールドと [第2四半期売上高] フィールドの合計値が [半期売上高] フィールドに表示されます。ただし、あらかじめ Nz 関数の使用により、Null 値がゼロ (0) に変換されます。


サブクエリを使用する

結果

新区分名 : (SELECT [区分名] FROM [区分] WHERE [商品].[区分コード] = [区分].[区分コード])

[区分] テーブルからの区分コードが [商品] テーブルからの区分コードと同じ値の場合は区分名が [新区分名] フィールドに表示されます。


更新クエリでの式の例

クエリのデザイン グリッド内で、更新するフィールドの [レコードの更新] セルに、次のようなを使用できます。


デザイン グリッド : クエリのデザイン ビューでクエリを設計するときや、[フィルタ/並べ替えの編集] コマンドを使ってフィルタ ウィンドウでフィルタを作成するときに使用する画面。前のバージョンではこれを QBE グリッドと呼んでいました。

結果

"販売員"

テキスト値を "販売員" に変更します。

#8/10/99#

日付の値を 10-Aug-99 に変更します。

Yes

Yes/No 型フィールドの [No] を [Yes] に変更します。

"PN" & [部品番号]

指定した個々の部品番号の先頭に "PN" を追加します。

[単価] * [数量]

[単価] と [数量] を掛けた値を計算します。

[運送料] * 1.5

運送料金を 50% 増やします。

DSum("[数量] * [単価]",
"受注明細", "[商品コード]=" &  [商品コード])

[受注明細] テーブルの [商品コード] とカレント テーブルの [商品コード] が一致する製品について、[数量] と [単価] を掛けた値を基にして売上合計を更新します。

Right([発送先郵便番号], 5)

右端から 5 文字に含まれない文字を切り捨てます。

IIf(IsNull([単価]), 0, [単価])

[単価] フィールド内で Null 値がゼロ (0) に変更されます。



SQLステートメントの式の例

次の例に示すように、は、SQL ステートメントのさまざま場所で使用できます。式は赤で表示されます。


 SQL 文字列/ステートメント : SELECT、UPDATE、または DELETE などの SQL コマンドを定義し、WHEREおよび ORDER BY などの句を含む式。通常、SQL 文字列/ステートメントはクエリおよび集計関数で使用されます。


結果

>SELECT [部署名], [氏名] FROM [社員] WHERE [在籍支社] = "東京本社";

在籍支社が東京本社の [部署名] フィールドと [氏名] フィールドの値を表示します。

SELECT [商品区分], [商品名] FROM [商品] WHERE [区分コード] = Forms![新商品]![区分コード];

表示している [新商品] フォームの区分コードと一致する区分コードの値を持つ、[商品] テーブルのレコードから [商品コード] フィールドと [商品名] フィールドの値を表示します。

SELECT Avg([特別価格]) AS [平均特別価格] FROM [特価受注明細] WHERE [特価] > 1000;

[特別価格] フィールドの値が 1000 より高い受注について特別価格の平均値を計算し、"平均特別価格" というフィールド名で表示します。

SELECT [区分コード],Count([商品コード]) AS [商品コード数]
FROM [商品] GROUP BY [区分コード] HAVING Count([商品コード]) > 10;

種類より多い商品コードを含む商品分類について、商品コードの合計数を "商品コード数" というフィールドで表示します。


フィールドの既定値の例


フィールドの既定値

1

1

"関東"

関東

"New York, N.Y."

New York, N.Y. (句読点が含まれている場合は、二重引用符 (") で囲みます)

" "

長さ 0 の文字列
(長さ 0 の文字列 : 文字を 1 つも含まない文字列。長さ 0 の文字列を使うと、意図的にフィールドに値がないようにしていることを示すことができます。長さ 0 の文字列を入力するには、スペースを含めずに二重引用符を二度続けて (" ") 入力します。)

Date( )

現在の日付

=はい

コンピュータで使用されている言語によって、"Yes" が表示されたり、"はい" が表示されたりします。


マクロ条件の例

 マクロ条件では、True/False または Yes/No として評価されるすべての式を使用でき、条件が True または Yes と評価されると、マクロが実行されます。


条件: 検索を実行またはフィルタを適用するために指定する検索条件の一部。値を指定する条件もあります。たとえば、"作成者" フィールドの値が "早川" である ("作成者" = "早川")、という条件が考えられます。"作成者" = を指定しただけでは不完全です。

ヒント

 False の条件を入力すると一時的にアクションが無視されます。一時的にアクションを無視することによって、マクロの問題点を探すことができます。


アクション: マクロを構成する基本単位。アクションはそれぞれ独立したコマンドであり、複数のアクションを連続して実行することで一連の作業を自動化できます。ほかのマクロ言語では、コマンドと言うこともあります。

アクションが実行される条件

[都道府県]="大阪府"

大阪府は、マクロが実行されたフォームのフィールドの都道府県値です。

DCount("[受注コード]", "受注")>35

[受注] テーブルの [受注コード] フィールドに 35 を超えるエントリがあるとき。

DCount("*", "受注明細", "[受注コード]=Forms![受注]![受注コード]")>3

[受注明細] テーブルで、[受注] フォームの [受注コード] フィールドと一致する [受注コード] フィールドのエントリが 3 を超えるとき。

[出荷日] Between #2-Feb-2001# And #2-Mar-2001#

マクロが実行されるフォームの [出荷日] フィールドの値が 2001 年 2 月 2 日 から 2001 年 3 月 2 日の期間にあるとき。

Forms![商品リスト]![梱包単位]<5

[商品リスト] フォームの [梱包単位] フィールドの値が 5 未満のとき。

IsNull([担当者])

マクロが実行されるフォームの [担当者] フィールドに値がない (Null 値) とき。この式は [担当者] Is Null と同じです。

[支社]="東京本社" And Forms![支社別売上高]![売上総数]>100

マクロが実行されるフォームの [支社] フィールドの値が東京本社で、[支社別売上高] フォームの [売上総数] フィールドの値が 100 を超えるとき。

[都道府県] In ("埼玉県", "大阪府", "福岡県") And Len([郵便番号])<>5

マクロが実行されたフォームの [都道府県] フィールド の値が埼玉県、大阪府、または福岡県で、郵便番号が 5 桁でないとき。

MsgBox("変更確認",1)=1

MsgBox 関数により表示されるダイアログ ボックスで [OK] をクリックしたとき。[キャンセル] をクリックすると、アクションは実行されません。


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