Excel には、値や参照のタイプを調べるためのワークシート関数が、全部で 9 つ用意されています。
これらの関数は、名前がどれも IS で始まるため、一括して IS 関数と呼ばれます。IS 関数は、テストの対象 の種類をチェックし、その結果に応じて論理値 TRUE または FALSE を返します。たとえば、ISBLANK 関数は、テストの対象 が空白セルに対する参照のとき TRUE を返し、それ以外のとき FALSE を返します。
書式
ISBLANK(テストの対象)
ISERR(テストの対象)
ISERROR(テストの対象)
ISLOGICAL(テストの対象)
ISNA(テストの対象)
ISNONTEXT(テストの対象)
ISNUMBER(テストの対象)
ISREF(テストの対象)
ISTEXT(テストの対象)
テストの対象 テストするデータを指定します。引数には、空白セル、エラー値、論理値、文字列、数値、セル参照、または対象となるデータを参照する名前を指定することができます。
関数 | 働き |
---|---|
ISBLANK | テストの対象 が空白セルを参照するとき TRUE を返します。 |
ISERR | テストの対象 が #N/A を除くエラー値を参照するとき TRUE を返します。 |
ISERROR | テストの対象 が任意のエラー値 (#N/A、#VALUE!、#REF!、#DIV/0!、#NUM!、#NAME? または #NULL! のいずれか) を参照するとき TRUE を返します。 |
ISLOGICAL | テストの対象 が論理値を参照するとき TRUE を返します。 |
ISNA | テストの対象 がエラー値 #N/A (使用する値がない) を参照するとき TRUE を返します。 |
ISNONTEXT | テストの対象 が文字列でない項目を参照するとき TRUE を返します (テストの対象 が空白セルを参照するときも TRUE になりますので注意してください)。 |
ISNUMBER | テストの対象 が数値を参照するとき TRUE を返します。 |
ISREF | テストの対象 がセル範囲を参照するとき TRUE を返します。 |
ISTEXT | テストの対象 が文字列を参照するとき TRUE を返します。 |
解説
使用例
ISLOGICAL(TRUE) = TRUE
ISLOGICAL("TRUE") = FALSE
ISNUMBER(4) = TRUE
セル範囲 C1:C5 の各セルに、それぞれ "Gold"、"Region1"、#REF!、$330.92、#N/A という文字列、数値、エラー値が入力されているとします。
ISBLANK(C1) = FALSE
ISERROR(C3) = TRUE
ISNA(C3) = FALSE
ISNA(C5) = TRUE
ISERR(C5) = FALSE
ISNUMBER(C4) = TRUE (330.92 が文字列ではなく、数値として入力されている場合)
ISREF(Region1) = TRUE (Region1 が範囲名として定義されている場合)
ISTEXT(C2) = TRUE (Region1 が文字列として入力されている場合)
ワークシートで、セル範囲 A1:A4 の平均を計算する場合を考えます。このセル範囲に数値が入力されているかどうか確認されていません。セル範囲 A1:A4 にまったく数値が入力されていない場合、AVERAGE(A1:A4) の計算結果はエラー値 #DIV/0! になってしまいます。このような場合は、次の数式を使って、潜在的なエラーを前もって回避することができます。
IF(ISERROR(AVERAGE(A1:A4)),"数値が入力されていません!",AVERAGE(A1:A4))