テキスト データ ソースと HTML データ ソースには、同じデータベース ドライバが使用されます。
テキスト データ ソース データベース ドライバをインストールすると、セットアップ プログラムは Microsoft® Windows® レジストリの Engines サブキーと ISAM Formats サブキーに一連の既定値を書き込みます。これらの設定は直接変更しないでください。これらの設定に対して追加、削除、変更を行う場合は、アプリケーションのセットアップ プログラムを使用します。テキスト データ ソース データベース ドライバの初期設定と ISAM Format の設定に関する説明を、次に示します。
Jet\4.0\Engines\Text キーには、テキスト データ ファイルへの外部アクセスに使用される Mstext35.dll ドライバの初期設定があります。通常、このキーのエントリの設定は次のようになっています。
win32=<path>
\Mstext40.dll
MaxScanRows=25
FirstRowHasNames=True
CharacterSet=ANSI
Format=CSVDelimited
Extensions= txt,csv,tab,asc
ExportCurrencySymbols=Yes
Microsoft Jet データベース エンジンは、Text キーの各エントリを次のように使用します。
エントリ | 説明 |
---|---|
win32 | Mstext40.dll の格納場所です。このフル パスはインストール時に決まります。値の型は、Microsoft Windows 95 および Microsoft Windows NT 4.0 では文字列型 (String)、Microsoft Windows NT 3.51 では REG_SZ 型です。 |
MaxScanRows | 列のデータ型を推測する場合にスキャンする行の数です。0 に設定した場合はファイル全体が検索されます。既定値は 25 です。値の型は、Microsoft Windows 95 および Microsoft Windows NT 4.0 では DWORD 型、Microsoft Windows NT 3.51 では REG_DWORD 型です。 |
FirstRowHasNames | テーブルの 1 行目に列名が含まれるかどうかを示すバイナリ値です。値 01 は、インポート時に列名が 1 行目に設定されることを示します。値 00 は、1 行目に列名が含まれないことを示します。既定値は 1 です。値の型は、Microsoft Windows 95 および Microsoft Windows NT 4.0 ではバイナリ型 (Binary)、Microsoft Windows NT 3.51 では REG_BINARY 型です。 |
CharacterSet | テキスト ページの格納方法を示すインジケータです。次のいずれかの設定が可能です。
既定値は ANSI です。値の型は、Microsoft Windows 95 および Microsoft Windows NT 4.0 では文字列型 (String)、Microsoft Windows NT 3.51 では REG_SZ 型です。 |
Format | TabDelimited、CSVDelimited、Delimited (<単一文字>) のいずれかを指定できます。Delimited 書式中の単一文字区切り記号には、ダブル クォーテーション (") 以外の任意の文字を指定できます。既定値は CSVDelimited です。値の型は、Microsoft Windows 95 および Microsoft Windows NT 4.0 では文字列型 (String)、Microsoft Windows NT 3.51 では REG_SZ 型です。 |
Extensions | テキスト ベースのデータを探す場合に参照されるファイルの拡張子です。既定値は、txt、csv、tab、asc です。値の型は、Microsoft Windows 95 および Microsoft Windows NT 4.0 では文字列型 (String)、Microsoft Windows NT 3.51 では REG_SZ 型です。 |
ExportCurrencySymbols | 通貨フィールドをエクスポートする場合に適切な通貨記号を追加するかどうかを示すバイナリ値です。値 01 は通貨記号を追加することを示し、値 00 は数値データのみをエクスポートすることを示します。既定値は 1 です。値の型は、Microsoft Windows 95 および Microsoft Windows NT 4.0 ではバイナリ型 (Binary)、Microsoft Windows NT 3.51 では REG_BINARY 型です。 |
Jet\4.0\ISAM Formats\Text キーには次のエントリがあります。
エントリ名 |
Microsoft Windows NT 3.51 でのデータ型 |
Microsoft Windows 95 および Microsoft Windows NT 4.0 でのデータ型 |
値 |
---|---|---|---|
Engine | REG_SZ 型 | 文字列型 (String) | Text |
ExportFilter | REG_SZ 型 | 文字列型 (String) | テキスト ファイル (*.txt、*.csv、*.tab、*.asc) |
ImportFilter | REG_SZ 型 | 文字列型 (String) | テキスト ファイル (*.txt、*.csv、*.tab、*.asc) |
CanLink | REG_BINARY 型 | バイナリ型 (Binary) | 01 |
OneTablePerFile | REG_BINARY 型 | バイナリ型 (Binary) | 01 |
IsamType | REG_DWORD 型 | DWORD 型 | 2 |
IndexDialog | REG_BINARY 型 | バイナリ型 (Binary) | 00 |
CreateDBOnExport | REG_BINARY 型 | バイナリ型 (Binary) | 00 |
ResultTextImport | REG_SZ 型 | 文字列型 (String) | 外部ファイルのデータをカレント データベースにインポートします。カレント データベースのデータを変更しても、外部ファイルのデータは変更されません。 |
ResultTextLink | REG_SZ 型 | 文字列型 (String) | カレント データベースに外部ファイルとリンクされているテーブルを作成します。カレント データベースのデータを変更すると、外部ファイルのデータも変更されます。 |
ResultTextExport | REG_SZ 型 | 文字列型 (String) | カレント データベースから テキスト ファイルにデータをエクスポートします。これにより、既存のファイルのデータは、上書きされます。 |
SupportsLongNames | REG_BINARY 型 | バイナリ型 (Binary) | 01 |
メモ Windows レジストリの設定を変更した場合は、新しい設定内容を有効にするために必ずデータベース エンジンをいったん終了してから再起動してください。
Jet\4.0\ISAM Formats\HTML Import キーには次のエントリがあります。
エントリ名 |
Microsoft Windows NT 3.51 でのデータ型 |
Microsoft Windows 95 および Microsoft Windows NT 4.0 でのデータ型 |
値 |
---|---|---|---|
Engine | REG_SZ 型 | 文字列型 (String) | Text |
ImportFilter | REG_SZ 型 | 文字列型 (String) | HTML ドキュメント (*.html、*.htm) |
CanLink | REG_BINARY 型 | バイナリ型 (Binary) | 01 |
OneTablePerFile | REG_BINARY 型 | バイナリ型 (Binary) | 00 |
IsamType | REG_DWORD 型 | DWORD 型 | 2 |
IndexDialog | REG_BINARY 型 | バイナリ型 (Binary) | 00 |
CreateDBOnExport | REG_BINARY 型 | バイナリ型 (Binary) | 00 |
ResultTextImport | REG_SZ 型 | 文字列型 (String) | 外部ファイルのデータをカレント データベースにインポートします。カレント データベースのデータを変更しても、外部ファイルのデータは変更されません。 |
ResultTextLink | REG_SZ 型 | 文字列型 (String) | カレント データベースに外部ファイルとリンクされているテーブルを作成します。カレント データベースのデータを変更すると、外部ファイルのデータも変更されます。 |
SupportsLongNames | REG_BINARY 型 | バイナリ型 (Binary) | 01 |
メモ Windows レジストリの設定を変更した場合は、新しい設定内容を有効にするために必ずデータベース エンジンをいったん終了してから再起動してください。
Jet\4.0\ISAM Formats\HTML Export キーには次のエントリがあります。
エントリ名 |
Microsoft Windows NT 3.51 でのデータ型 |
Microsoft Windows 95 および Microsoft Windows NT 4.0 でのデータ型 |
値 |
---|---|---|---|
Engine | REG_SZ 型 | 文字列型 (String) | Text |
ExportFilter | REG_SZ 型 | 文字列型 (String) | HTML ドキュメント (*.html、*.htm) |
CanLink | REG_BINARY 型 | バイナリ型 (Binary) | 00 |
OneTablePerFile | REG_BINARY 型 | バイナリ型 (Binary) | 01 |
IsamType | REG_DWORD 型 | DWORD 型 | 2 |
IndexDialog | REG_BINARY 型 | バイナリ型 (Binary) | 00 |
CreateDBOnExport | REG_BINARY 型 | バイナリ型 (Binary) | 00 |
ResultTextExport | REG_SZ 型 | 文字列型 (String) | カレント データベースから テキスト ファイルにデータをエクスポートします。これにより、既存のファイルのデータは、上書きされます。 |
SupportsLongNames | REG_BINARY 型 | バイナリ型 (Binary) | 01 |
メモ Windows レジストリの設定を変更した場合は、新しい設定内容を有効にするために必ずデータベース エンジンをいったん終了してから再起動してください。
テキスト データと HTML データの読み取り、インポート、またはエクスポートを行うには、Schema.ini ファイルを作成してその中に Text ISAM 情報を追加する必要があります。Schema.ini には、テキスト ファイルの書式化方法、インポート時の読み取り方法、既定のファイルへのエクスポート書式などの、データ ソースの仕様が記述されています。次の例は、固定長のファイルである Filename.txt というファイルに対するレイアウトを示したものです。
[Filename.txt]
ColNameHeader=False
Format=FixedLength
FixedFormat=RaggedEdge
MaxScanRows=25
CharacterSet=OEM
Col1=columnname Char Width 24
Col2=columnname2 Date Width 9
Col3=columnname7 Float Width 10
Col4=columnname8 Integer Width 10
Col5=columnname9 LongChar Width 10
同様に、区切り記号付きファイルの書式は次のように指定します。
[Delimit.txt]
ColNameHeader=True
Format=Delimited()
MaxScanRows=0
CharacterSet=OEM
Col1=username char width 50
Col2=dateofbirth Date width 9
データを区切り記号付きテキスト ファイルにエクスポートする場合は、同様にそのファイルに対して次のような書式を指定します。
[Export:My Special Export]
ColNameHeader=True
Format=TabDelimited
MaxScanRows=25
CharacterSet=OEM
DateTimeFormat=mm.dd.yy.hh.mm.ss
CurrencySymbol=Dm
CurrencyPosFormat=0
CurrencyDigits=2
CurrencyNegFormat=0
CurrencyThousandSymbol=,
CurrencyDecimalSymbol=.
DecimalSymbol=,
NumberDigits=2
NumberLeadingZeros=0
TextDelimeter="
My Special Export の例では、特定のエクスポート オプションについて説明しています。接続時にはエクスポート オプションのバリエーションを指定できます。また、この最後の例は、接続時に必要に応じて渡すことのできるデータ ソース名 (DSN) にも対応しています。以上の 3 つの書式セクションは、すべて同じ .ini ファイルに追加できます。
Microsoft Jet データベース エンジンで使用される、Schema.ini のエントリを次に示します。
エントリ | 説明 |
---|---|
ColNameHeader | データの最初のレコードを列名とすることを示す True、または False を設定できます。 |
Format | TabDelimited、CSVDelimited、Delimited (<単一文字>)、FixedLength のいずれかを指定できます。Delimited ファイル書式中の区切り記号には、ダブル クォーテーション (") 以外の任意の 1 文字を指定できます。 |
FixedFormat | Format で FixedLength を指定した場合、RaggedEdge または TrueFixedLength の設定ができます。RaggedEdge は、キャリッジ リターン文字で列を終えるようにします。
TrueFixedLength は、各列は指定の数の文字が求められます。また、キャリッジ リターン文字は、列の境界線上にはなく、フィールドに埋め込みであると仮定されます。 この設定がない場合、既定値は RaggedEdge です。 |
MaxScanRows | 列のデータ型を推測する場合にスキャンする行の数です。0 に設定した場合はファイル全体が検索されます。 |
CharacterSet | ソース ファイルの文字セットを示します。OEM、ANSI、UNICODE、または有効なコード ページの 10 進数の番号を設定します。 |
DateTimeFormat | 日付および時刻を示す書式化文字列を設定できます。このエントリは、[インポート/エクスポート] のすべての "日付/時刻" フィールドが同じ書式で処理される場合に指定してください。AM および PM を除くすべての Microsoft Jet データベース エンジン書式がサポートされています。書式化文字列を省略した場合は、Windows コントロール パネルで設定されている [時刻] と [日付] の [短い形式] オプションが使用されます。 |
CurrencySymbol | テキスト ファイルの通貨数値に使われる通貨記号を示します。ドル記号 ($) や Dm などがあります。このエントリを省略した場合は、Windows コントロール パネルの既定値が使用されます |
CurrencyPosFormat | 次のいずれかの値を設定できます。
空白のない通貨記号プレフィックス ($1) 空白のない通貨記号サフィックス (1$) 空白が 1 つある通貨記号プレフィックス ($ 1) 空白が 1 文字分ある通貨記号サフィックス (1 $) このエントリを省略した場合は、Windows コントロール パネルの既定値が使用されます |
CurrencyDigits | 通貨値の小数部分の桁数を指定します。このエントリを省略した場合は、Windows コントロール パネルの既定値が使用されます |
CurrencyNegFormat | 次の値をいずれか 1 つ設定できます。
($1) -$1 $-1 $1- (1$) -1$ 1-$ 1$- -1 $ -$ 1 1 $- $ 1- $ -1 1- $ ($ 1) (1 $) この例ではドル記号を使用していますが、実際のプログラムでは適切な CurrencySymbol 値に置き換えてください。このエントリを省略した場合は、Windows コントロール パネルの既定値が使用されます |
CurrencyThousandSymbol | テキスト ファイルの通貨値を 3 桁ごとに区切る場合に使用される 1 文字の記号を示します。このエントリを省略した場合は、Windows コントロール パネルの既定値が使用されます |
CurrencyDecimalSymbol | 通貨値の整数部分と小数部分とを区切るために使用される任意の 1 文字を設定できます。このエントリを省略した場合は、Windows コントロール パネルの既定値が使用されます |
DecimalSymbol | 数値の整数部分と小数部分とを区切るために使用される任意の 1 文字を設定できます。このエントリを省略した場合は、Windows コントロール パネルの既定値が使用されます |
NumberDigits | 数値の小数部分の桁数を示します。このエントリを省略した場合は、Windows コントロール パネルの既定値が使用されます |
NumberLeadingZeros | 1 より小さく -1 より大きい 10 進値の先頭に 0 を付けるかどうかを指定します。この値は 0 を付けない False または True のどちらかになります。 |
Col1, Col2, ... | テキスト ファイルで読み取られる列を列挙します。このエントリの書式は次のようになります。
Coln=columnName type [Width #] 引数 columnName では、埋め込みスペース付きの列名は引用符で囲みます。 引数 type には、Bit、Byte、Short、Long、Decimal、Currency、Single、Double、DateTime、Binary、OLE、Text、Memo のいずれかを設定できます。 また、次の ODBC テキスト ドライバ型もサポートされています。 Char (Text に相当) メモ型 (Memo) の場合、Microsoft Access でアクティブにされる URL の列の指定に、追加の形式指定 [Attribute Hyperlink] を使用することができます。 10 進数型 (Decimal) の場合、追加の形式指定 [Scale #] または [Precision #] が使用できます。 |
TextDelimiter | 特殊文字を含む任意の 1 文字を文字列の区切りに使用するように設定できます。
例 "abc","xyz,pqr","hij" このエントリがない場合、規定の区切り文字は二重引用符 (") です。このエントリに文字列 "none" を指定すると、文字を区切り文字として扱いません。 |
メモ Schema.ini ファイルの設定を変更した場合は、新しい設定内容を有効にするために必ずデータベース エンジンをいったん終了してから再起動してください。
Microsoft Jet のための Windows レジストリ設定のカスタマイズ